
子どもに技術を教えるな!
前回の最後の方で
小学生などの子供にスポーツの中でできていない動作を教えるのはお勧めしない
と書きました。本日はそのことについて少し詳しく書いていきます。
例えば、野球をしている少年がボールの投げ方がおかしかったとしましょう。
きっと監督やコーチまたはお父さんが、その少年に投げ方を事細かに教え始めるというケースがよくあります。
僕は、こんな時でも投げ方を教えることはケガを誘発してしまうと考えています。
『えっ??逆じゃねーの?変な投げ方してる方がケガするでしょう』
という声が聞こえてきそうです(笑)
少年が変な投げ方をしているには、理由があるはずなんです。例えば、手投げのような腕だけでピョイッと投げる子供を時々見かけます。
そんな時に、「肘を挙げて」とか「下半身を使って」とかそういった技術的なことを指導しても当の本人はさっぱりピーマン何言ってるのか分かったもんじゃないんですよね。
なぜかって?
それは、肘が挙げれないから肘が低い投げ方なわけだし、下半身の使い方が分からないもしくは、下半身と上半身の連動性が取られていないから下半身使っても手投げになってるわけなんです。
つまり、
その変な投げ方になってしまうのは、その変な投げ方になる諸々の原因のカラダ(素材)なわけです。
その原因には着目せず、結果(肘挙げるとか)だけを変えようとすると、弊害が必ず現れます。だってできない動きを無理やりさせられているんだから。
しかも、ヤッケになってその練習ばかりを繰り返し繰り返しすれば尚更ケガはしやすいのは、当然の話!!
掛け算を習ってもいない、掛け算ができない少年に、因数分解を教え込んで繰り返し問題を解かせているようなもの。
因数分解の式を見てもさっぱりピーマンな状態であるにもかかわらず、「こっちのカッコの中のココとあっちのカッコの中のココを掛けて、ここへ書いて・・・」って説明をして、何問も何問も解かせていると少年はきっと段々疲弊してきてワァアアア~~~ってなるでしょう。
出来ないことを繰り返していたら無理が来るのは、勉強でもスポーツでも同じことです。
では、どうすると良いのか?
順番、段階が大切です。
肘が下がて手投げになっている子どもに、投げ方を教えるのではなく他の切込みが必要ということです。
ボールを投げるという動作よりも先に体が覚える動作が欠如しています。
それは、自分自身の体を自在に使うという当たり前のようで、当たり前ではないとっても大切で意外とできない人も多い動作です。
その方法は、さまざまあって順番もあるので全てをここでは書ききれませんので、もっと詳しく聞きたいという方は当院でご指導させてもらっているのでご相談下さい。
いくつか簡単なモノをあげると、上述の少年の例えなら、雲梯や登り棒、雑巾がけ、平均台など、一見野球に関係なさそうなことですが、手投げの修正になります。
野球しているから投げる、バット振るって練習だけするのは、とってもナンセンスでケガのもとなので避けましょう。
ケガをしてしまった、ケガを繰り返すという時やケガをしないカラダづくり、パフォーマンス向上を望んでいる方は、ぜひご相談お待ちしております。